子どもが学校に行きたくないと言った時、保護者の方に知っておいていただきたいこと
皆様こんにちは。
千葉県の英会話スクール兼英語塾 マーガレット外語学院です。
夏休みが終わりますね。
学校のことを考えると、憂鬱な気持ちになっている子どももきっと多いことでしょう。
日本の不登校生の現状
日本では不登校の児童生徒が急増しています。
小中学校での不登校生徒の数は約29万9000人に達し、過去最多となりました。
(2022年の調査より)
この数は、前年より約5万4100人も増えており、10年連続で増加している状況です。
小学生の不登校児童は約10万5000人で、前年から約2万3600人増えました。
また、中学生では約19万4000人が不登校となっており、前年より約3万人増加しています。
さらに、高校生でも不登校の数は増えており、約6万人に達しました。
これは、前年より約9600人増えたことになります。
子どもが学校に行きたくないと言った時
不登校の現状は知ってはいても、ご自身のお子さんが「学校に行きたくない」と伝えてきた時・・・、
親ならばなかなか平静ではいられないですよね。
「学校が全てではない」と頭では理解しているつもりでも、いざ我が子がそうなった時、
「それなら行かなくていいよ!」
と即答できる親はなかなかいないのではないでしょうか。
そんなときに知っておいていただきたいのが「教育機会確保法」です。
この法律は、学校に行かない子どもたちが学びの機会をしっかり持てるようにサポートするための法律です。
「これまで教育を受ける権利が十分に保障されていなかった不登校生のために、教育を受ける機会を確保します」
という法律なのです。
この法律は、従来の学校復帰を前提とした政策から転換し、子どもたちが無理に通学することを避け、休養の必要性や校外での多様で適切な学習活動の重要性を認めているのです。
教育機会確保法の五つの基本理念
この法律には、子どもたちが安心して教育を受けられるようにするための五つの基本理念があります。
- すべての子どもが安心して教育を受けられる学校環境の確保
すべての児童生徒が安心して教育を受けられるように、学校の環境を整えることを目指します。
例えば、いじめのない学校づくりや、心のケアを行うカウンセラーの配置などが挙げられます。
これにより、子どもたちが安心して学校生活を楽しむことができます。
- 不登校の子ども それぞれの状況に応じた支援
不登校の子どもたちが様々な学習活動を通じて学べるように、個々の状況に応じた支援を行います。
例えば、フリースクールやオンライン学習プログラムの利用が推奨されています。
これにより、学校に通わなくても学び続けることが可能になります。
- 不登校の子どもが安心して十分に教育を受けられる学校環境の確保
不登校の児童生徒が安心して教育を受けられるように、学校の環境を整備します。
具体的には、別室登校や保健室登校の許可、個別指導の充実などが考えられます。
これにより、子どもたちが自分のペースで学習できる環境が提供されます。
- 年齢や国籍に関係のない教育機会の確保
義務教育を十分に受けていない子どもたちに対して、年齢や国籍に関係なく、能力に応じた教育機会を提供します。
例えば、夜間中学の設置や、外国籍の子どもたちへの日本語教育の支援が含まれます。
これにより、すべての子どもが教育を受ける権利を享受できるようになります。
- 国、地方公共団体、民間団体などの連携
教育機会の確保には、国や地方公共団体、民間団体が連携して取り組むことが求められます。
例えば、地域の教育支援センターやNPO法人が協力して、子どもたちに多様な学びの場を提供することが挙げられます。
これにより、地域全体で子どもたちを支える体制が整います。
この法律のポイントは、すべての子どもたちが安心して学べる場を提供することを目指している点です。
例えば、学校以外の場所で学べるようにしたり、家庭での学びを支援したりすることができます。
また、子どもたちが自信を持って将来に向かって進んでいけるように、地域や社会全体で子どもたちを支える仕組みを作る努力が始められています。
もしお子さんが学校に行きたくないと言ったら、まずはその気持ちを受け止めてあげてください。
学校に行くことが心や体に大きな負担となる場合は、無理して学校へ行くことはありません。
しっかり休ませてあげた後、それでも学校がつらいようなら、
「学校以外にも学べる場所があるんだよ」
と教えてあげましょう。
お子さんが成長できる場所は他にもあるのです。
子どもが学校に行かないことで不安になったり、親が自分を責めてしまったりすることもあるかもしれません。
でも、教育機会確保法のもと、今は子どもたちをサポートするたくさんの方法が用意され始めています。
子どもの心が疲れて親にSOSを出している時、無理強いして学校に行かせるのではなく、お子さんに合った学び方を一緒に見つけていく視点も大切だと考えます。
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